山口潮久 アボンダンスチーズのためフランスサヴォワ地方に移住したチーズ職人

山口潮久(やまぐちみちひさ)アボンダンスチーズのため
フランスサヴォワ地方に移住したチーズ職人

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目次

山口潮久(やまぐちみちひさ)アボンダンスチーズ職人

チーズは紀元前6000年頃には既にしていたとされる人類最古の加工食品。その種類は1000を超える。
山口潮久さんは、アボンダンスチーズ職人になるために
フランスに移住した。17年になる。

アボンダンスチーズは12世紀・サヴォワ地方アボンダンス渓谷にある修道院の修道士たちによって作り出されたチーズ。
ローマ教皇を選出する会議で食事として振る舞われたという歴史を持つ。
原料となる乳を出すこの地方の牛の品種も「アボンダンス牛」
アボンダンス牛は、顔が白く目の周りが眼鏡をかけたように茶色いのと、体が茶褐色なのが特徴

アボンダンスチーズはセミハードタイプ&山のチーズに分類される

フランスはチーズ大国とも呼ばれる国で街の至るところにチーズ屋がある。

山口潮久 アボンダンスチーズ職人の魅力とは

山口潮久さんアボンダンスチーズの魅力のとりこになり
チーズ職人になるためにフランスに移住までしてしまった。

フランスではチーズと言えばナチュラルチーズのこと
ナチュラルチーズは熟成をどんどんしていき、味が
変わってくる。

風土が違えば、味も違う、
地方で牛も違うので、それぞれ違う。

さらにチーズのサイズも色々あるので
同じ原料、製法で作ったとしても、サイズを変えると
チーズ自体も違った風味や食感になるので
違う種類のチーズになってしまう。

つまり、その時、その時の条件によって
チーズの味が変わってくる。

同じ味のチーズが出来ることはないと言います。
それが、チーズ作りをやめられない
チーズ作りの最大の魅力だと山口潮久さんは言います。

山口潮久さんはマルシェにも出向き
いろいろなチーズを探し、買っているそうです。
チーズ職人の良いチーズを食べた時には、自分にとってのモチベーションにもなると言います。

「ちゃんと作っているんだなっていうのが伝わる
チーズを作りたいな」というのが目指すチーズ職人

アボンダンスチーズ作りの工程は

アボンダンスチーズ作りの工程は大きく分けて6つ

搾乳 凝乳 裁断 脱水 塩漬け 熟成

チーズ職人の朝は早い。午前4時
山口潮久は牛舎に現れます。

搾乳
始めの工程は、アボンダンスチーズの原料である牛乳
「アボンダンス牛」の搾乳から始まる。

牛舎には、140頭のアボンダンス牛がいる。
基本的に山口潮久さん一人で世話をしているという。

牛は、搾乳小屋に移され、農業経営者のエミリーさんによって
機械で搾乳する。
その搾乳した牛乳は、自動的に工房の銅釜に溜まっていく。
900Lの牛乳から作られるチーズは100kg弱、個数にすると12個にしからならない。

凝乳
銅釜の溜まったいる牛乳に乳酸菌を投入する。
続いてレンネットを投入。
牛乳を固める特性を持ち、世界中で幅広く使われている。
子牛の胃からとれる消化酵素だそう。

レンネットの発見はチーズ作りの起源とも言われている。
紀元前12世紀頃、アラビアの旅商人が羊の胃袋で作った水筒にヤギのミルクを入れて砂漠を横断していたところ、
ミルクが透明な液体と白い固体となったことがチーズの始まりだという逸話があるそうです。

裁断
道具は、ワイヤーが張られたもの。
これで牛乳を細かく切って水分を取り出す。
切るタイミングでチーズが固くなったり量が減ったりする。
機械でもできるそうが、山口潮久さんは、自分の手の感覚で
行うといいます。

脱水
裁断した牛乳に火をかけて水分の抜いていきます。
ここまでは、休みなしの作業。時間は午前8時になっていた。

加熱した牛乳は45℃になっていて牛乳は分離していた。
バケツで上澄みを捨てる。
45℃の牛乳に中に手を入れ、下の方に固まっているチーズの原型を麻の布で取りだし、水分を搾り、木の型枠の中に入れていく
これが12個できる。

型枠に入れたチーズの原型は、プレスして一日かけて脱水する。
型枠を外すと外枠の真ん中がへこんだ、アボンダンスチーズが現れる。
山でのチーズのため、昔は運ぶためにそのへこみにロープを回していた歴史がある。

塩漬け
脱水が終わったチーズをチーズを半日塩水に漬ける。
塩はチーズの嫌な味を隠して美味くするとともに
保存性を高めたり乳酸菌や青カビの働きを促進するなどの効果もある。

熟成
塩漬けが終わったチーズを熟成庫へと運ぶ。
棚に並べ、乾燥させる。
ここから100日間かけて熟成させるのだ。
ただ、ほっておくのではなく、チーズの様子を見、
表面を塩水で磨く作業も行う。

熟成庫には、1000個以上のアボンダンスチーズが並んでいるが
どれ一つ同じものはないという。

そして、山口潮久さん自身、これまで完全なものは1つもないといっている。
完全なものが出来ない分、毎回修行、チーズ職人がやめられないのでしょう。

900Lの牛乳から一日12個しかできず、手間をかけて作り
作った後も、手をかけ、100日熟成させるチーズ。
アボンダンスチーズは6~12㎏に収めないければ
ならないという規定があるそうです。

100日間の熟成を経てアボンダンスチーズは完成する。
ヘーゼルナッツの香りがするという。
日本では未入荷のアボンダンスチーズ。
食べてみたいですね。

100gで1000円くらいするそうです。
丸まる一つ8万円くらいになるとか。

今回は、フランスに移住し、「伝統のチーズ作り」に人生捧げる男! 圧倒的情熱と強烈なこだわりで、本場唸らす至極の味とは? 日本未入荷の絶品チーズをスタジオで披露!MC陣の反応は? 知られざるチーズトリビアも!。

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山口潮久のアボンダンスチーズの場所は

アボンダンスチーズ職人の山口潮久さんが暮らすのは、
アヌシーはアルプス山脈に囲まれた街アヌシー湖は世界屈指の透明度を誇る。

パリから車で50㎞離れているスイスやイタリアに近い場所

チーズの分類

チーズを大きく分けるとナチュラルチーズとプロセスチーズに
しかし、フランスなどヨーロッパでは、チーズといえば
ナチュラルチーズのことだと言います。

ナチュラルチーズ

加熱処理されていない。乳を原料として、乳のタンパク質と脂質を酵素で固めたもの
チーズとなってからも含まれる酵素や微生物が働いているので風味が徐々に変化していく。

プロセスチーズ

ナチュラルチーズを加熱処理し菌を殺しているもの。
菌が殺されているので熟成が進むこともなく保存性が高いのが特徴ベース原料はゴーダ・チェダーなどが多く使用される。

チーズの種類

ヨーロッパでは、チーズと言えば、ナチュラルチーズ
チーズの種類とは、ナチュラルチーズの種類となる。

1.フレッシュタイプ
2.白カビタイプ
3.青カビタイプ
4.ウォッシュタイプ
5.シェーブル タイプ
6.セミハード タイプ
7.ハードタイプチーズ

1.フレッシュタイプ

熟成させないタイプ。乳酸菌や酵素や熱でミルクを凝固させ、ホエイを分離させて作る。

モッツァレラチーズ、クリームチーズ、カッテージチーズ、
マスカルポーネ、フェタ、リコッタなど

2.白カビタイプ

チーズの表面にカビをつけて熟成させるタイプ
白カビがつくる酵素によってたんぱく質が分解されて、外側から内側に向かって軟らかくなり風味も濃厚になっていく。

カマンベール、ブリー ド モー、ブリ、クロミエ、サンタンドレ、シャウルスなど

3.青カビタイプ

チーズの内部に青カビをつけて熟成させるタイプ「ブルーチーズ」とも呼ばれる。
青カビが中で酸素を必要とするので金串などでわざと隙間があけられている。
ピリッとした青カビの刺激的な風味を楽しむチーズ。

ゴルゴンゾーラ、ロックフォール、ブルースティルトン、フルムダンベール、ダナブルー、カンボゾーラなど

4.ウォッシュタイプ

チーズの表面を塩水やその土地のアルコールで洗い、熟成させるタイプ
皮は湿っているものが多く独特の香りがするものが多いが
中はクリーミーで柔らかい。

エポワス、マンステール、ポン レベック、ピエ ダングロワ、タレッジョ、リヴァロ、モンドなど

5.シェーブル タイプ

山羊のミルクからつくられるチーズ
組織がもろく崩れやすいので比較的小さいものが多い。
真っ白なもの、灰をまぶしたもの、しっかりとカビを生やして熟成させたものなどがある。

サントモール、クロタン ド シャヴィニョル、ヴァランセ、マコネなど

6.セミハードタイプ

水分量を抑え、長期熟成を行うタイプ
「山のチーズ」
しっとりとしていて表皮やワックス、フィルムで保護されながら
1~6ヵ月位の熟成される。

ゴーダ、サムソー、ラクレット、サン ネクテール、ルブローションなど

7.ハードタイプチーズ

セミハードと同じように水分量を抑え長期熟成を行うタイプ
水分量でセミハード、ハードと分類される。

硬い表皮をつくることで中を守り、長いものでは3年間も熟成される。

コンテ、ボーフォール、グラナ パダーノ、パルミジャーノ レジャーノなど。

山口潮久さんの人生を捧げるアボンダンスチーズは
6.セミハードタイプ&山のチーズとなる

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